懸樋のブログKAKEHI’s Blog
「モノをつくるときに大切なこと」
2009.02.04
数年前のお話です。
鳥取の三朝温泉で人間国宝級の方とご一緒する機会がありました。
その方は島根県の奥出雲でたたら製鉄をされていました。
砂鉄から「鋼」をつくっておられ、それが刀などの原材料になるそうです。
当時70歳ぐらいだったと思いますが、全身褐色で鍛え上げられた体をしていて、こちらの方が恥ずかしかったことを覚えています。
その方は若いころから師匠について、たたら製鉄のことを学びました。工程の手順のこと、温度のこと、時間のことなどいろんな工程を学び忠実に実行しました。にもかかわらず、師匠のつくる「鋼」とは違うものができてしまう。同じものができるまで何度も何度もくりかえし「鋼」をつくったそうです。
そしてやっと同じものがつくれるようになったときの境地が『誠実さが美鋼を生む』というものだったそうです。「各工程で科学的にきちんとしたものをつくるということも大切ですが、最後はいいものをつくりたいという誠実さとそれを次の世代に伝えていくことが一番大切なのではないでしょうか。」といっておられました。
あらためてモノをつくる企業としての姿勢を教えていただいたように思います。
同じものづくりに携わる者として忘れられないとてもすばらしい日になりました。
大浴場でお互い素っ裸でしたお話でした。
鳥取の三朝温泉で人間国宝級の方とご一緒する機会がありました。
その方は島根県の奥出雲でたたら製鉄をされていました。
砂鉄から「鋼」をつくっておられ、それが刀などの原材料になるそうです。
当時70歳ぐらいだったと思いますが、全身褐色で鍛え上げられた体をしていて、こちらの方が恥ずかしかったことを覚えています。
その方は若いころから師匠について、たたら製鉄のことを学びました。工程の手順のこと、温度のこと、時間のことなどいろんな工程を学び忠実に実行しました。にもかかわらず、師匠のつくる「鋼」とは違うものができてしまう。同じものができるまで何度も何度もくりかえし「鋼」をつくったそうです。
そしてやっと同じものがつくれるようになったときの境地が『誠実さが美鋼を生む』というものだったそうです。「各工程で科学的にきちんとしたものをつくるということも大切ですが、最後はいいものをつくりたいという誠実さとそれを次の世代に伝えていくことが一番大切なのではないでしょうか。」といっておられました。
あらためてモノをつくる企業としての姿勢を教えていただいたように思います。
同じものづくりに携わる者として忘れられないとてもすばらしい日になりました。
大浴場でお互い素っ裸でしたお話でした。